karashi39とはいったい

夢と希望と明日と正義を讃える

パクリと呼ぶのは簡単ですが

インターネットが発達した昨今、中高生の貴重な意見を聞く機会がものすごく増えましたが、気になるのは「パクリ」の一言でバッサリなやつです。人は、違いがわからないものに対しては「パクリ」と言ってしまうし、そう思った時点で良い印象はなくなるものですね。

しかし、「パクリじゃん」と言われても「いやお前が知らんだけやんけ」と思うシーンはわりと多く、そういう印象を抱くのは仕方ないけどパクリとは違うんじゃないか...と思う物事について、特に今回は音楽の話で、種類分けを一度してみようと思いました。

注意:この記事は考えかけです。話が前に進むご意見お待ちしております。

前提:書き終わって思ったことですが、制作する側の思うパクリかどうかと、オーディエンス側の思うパクリかどうかっていうのは別の話であり、今回はオーディエンス側から見てどうかっていう話にフォーカスしています。


分類

思いついたものをざっと並べて行こうかと思います。

コピー、カバー

権利関係をきっちりクリアしているのだろうし、出元がはっきりしているので、誰もパクリとは言いませんが、知らない人が見たらパクリと言われてしまうかもしれません。EXILEChoo Choo Trainをカバーした際、それほどZOOのことが騒がれなかったので、バブル前後の世代の人は気持ちになったことでしょう。映像作品ならリメイクと呼ばれるかも。

フォロワー、同ジャンル

フォロワーというのがありますね。フォロワーが増えていくと同じジャンルという感じになっていくかと思います。たとえば、

音楽評論家の和田誠がロイヤル・ハントのメンバー、アンドレ・アンダーセンに当バンドの音源を聴かせたところ、アンドレは『僕たち(ロイヤル・ハント)とストラトヴァリウスをミックスさせた様な音だね』 -- ソナタ・アークティカ - Wikipedhiaより

というのがありますが、ソナティカをみてストラトバリウスやロイヤルハントのパクリとは言わないと思います。でも、知らない人は作風のパクリって言うかも。

また、ミックスさせたようなのではないやつもあります。ギターオーケストレーションとかをやると、まあブライアンのフォローだよねってなりますよね。フィンガー5とかはジャクソン5のフォロワーと言えるでしょう。そういったプロの仕事に我々はパクリとなど言ったりしないものですが、知らない人は言うかもしれない。

ただ、パクリであることをあえて強く押し出した作品なんかもあって、ゴールデンボンバーの"イミテイションゴールド"というアルバムは作風のパクリで作った曲が並んでいます。TSUNAMIのジョニーなんかは秀逸ですね。もちろん何かと同じ曲ということではなくて、これは作風のパクリです。

なお、作風のパクリを極めていくと、様式美というものになりそうです。これが認められている世界では、前に作った曲とあんま違わないけど出す、ということが、ありえます。前田亘輝がOh Summer! を書いた時に、「自分で自分をパクった」って言ってましたが、そういうやつです。

パロディ

ハッチポッチステーションという子供向け番組で、KISSやQUEENといった洋楽の名曲に、童謡の歌詞をうまく当てはめてグッチ裕三が歌うというのがありました。子供と一緒にテレビの音を聞くお母さんがたにも、ニヤッとさせたいというような感じでやっていたのでしょうか。あれはパロディーというものになるかと思います。アルヤンコビックの替え歌や、王様による洋楽和訳ソングとかも、パロディーですね。

また、元ネタを知っててもらわないと困るのがパロディーという意見がありますが、小さい頃の私はグッチさんの歌の元ネタなんか知らずに大ハマりしていたので、元ネタを知っているかどうかは作品の良し悪しには関係ない気がします。そして知らない人はパクリと言い出すかもしれない。

あと、インドのスリラーというのがありますが、笑かそうとする意思の有無が、パロディーと呼ばれるかどうかに関係ないことがわかりますね。アニメタルみたいなものもパロディーと言えばパロディーですが、笑いというよりは感動があります。

また、元ネタを明記することがパロディーの条件という話もあるんですが、それをやってしまうと野暮ったい場合があり、決して必要条件ではないのでは?と思う今日この頃です。(マナー的には必要ですが)

オマージュ

ORANGE RANGEロコローションという曲があり、リトルエヴァのロコモーションを思い出させるような作品なのですが、ORANGE RANGEの作品として普通にあり得るものに仕上がっていて、さらに本家を思い出させるようにもなっている曲は通常、オマージュって呼ばれるのではないでしょうか。モチーフともいうかもしれない。

また、アニメのBGMにはオマージュが多く、名探偵コナン太陽にほえろ!のBGMを思い起こさせるメインテーマが流れますよね。他にも、ルパンの黄金の七人とか、マイトガインのバットマンとか。知らない人はパクリって言うかもしれませんが、知ってる人はそこでさらにニヤッとするものです。楽しみ方の違いというか、楽しんだもの勝ちな気がしてきましたね。

サンプリング

名曲の一部分だけを完全に同じ形で流用してくるものです。当然新しい意味づけとかをして新しい作品にしているのでパクリではないです。小沢健二とかが有名ですね。ヒップホップなんかは、サンプリング前提という空気すらある気がしているのですが、こういうものを知らない人は、パクリと言ってしまうでしょう。この辺になってくると、知らない人がパクリって騒ぎ出す可能性が高くなってくるんですが、それはやっていることのすごさがわかりにくくなってくるからでもあるかと思います。

大好きな米津玄師がパクリと言われてショックを受けているみなさま、あれはパクリとは違うのでご安心ください。やってることは小沢健二と一緒です。

番外編

あとで載せる図には含めないやつです。

ジミヘンコード

はパクリとは関係ないんですが、話のきっかけとして。これをやったら嫌でもアレを思い出してしまう、という存在を登場させると、パクリと呼ぶ人が出てきてもおかしくなさそうだけど範囲が狭くてパクリとは呼びにくいものがあります。それはもう最初にやったやつが大勝利という感じです。
漫画アニメで言えば、スタンドっぽいものがでたらなんでもジョジョのパクリってなっちゃいますが、それについてはもう荒木先生大勝利、ということです。

たまたま似ていた

パクリというのは常に意識的に発生する行為ですが、それとは別に、似ているものは似ている、という話はあります。パクってなくても、似ているものは出てきてしまいます。たとえば、「イーグルハート」と「世界に一つだけの花」ですね。


しかし結局

知らない人にパクリと呼ばれてしまうかどうかはクオリティの高さによりますよね。何を持ってクオリティとするのかは難しい話ですが、雑なものはやはりパクリと呼ばれてしまいます。結局、人の作品を流用して楽して儲けているんだろう的な気持ちがパクリ糾弾に結びつくわけなので、質が低ければ集中砲火を浴びてしまうものです。

というわけで作成したのがこの図です。2軸で分類をしようとしてますが、どちらの軸も雑な基準で使われています。ご容赦ください。また、本来は権利という軸があるべきな気もするんですが、あえてそれを無視しています。権利については後述。

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権利の話

知的財産権というものについて疎いと、創作におけるパクリと、権利侵害というものをごっちゃにして考えてしまいがち。ビックリマンシールにおける類似商品の権利表記によってパクリとパロディの違いを説明した偉人がいますが、権利問題は後付けでクリアできてしまうので、その場合はパクリがパロディに変わるのか、という話になります。オガンダムは結局権利をクリアしていないのでバカラスになってしまいましたが、あれをパロディと呼ばないでパクリと呼ぶのには違和感があります。(パクリって呼ぶ行為自体がおもしろいのでそう呼びますが)
他にも、漫画村も荒野行動もパクリだからダメ、と言っている人がいて、どちらもパクリではなくて権利の問題ですよ、と思ったんですが、知らない人に素人が説明しても無意味なのでやめておきました。

今回の記事で上に挙げたものでも、権利侵害に当たるものはきちんと話を通しておかないとやばいです。ただ、話を通しているかはリスナーは知らないこと(おそらく通しているだろう、という信用はあるでしょうが)なので、パクリと呼ばれるかどうかとは本来別の話のはずです。逆に、訴えたら勝てるようなパクリ的作品でも、誰もパクリとは呼ばない、これは素晴らしいというものはあるでしょう。線引きの難しさの話があるので、上の図では権利の軸をなかったことにしました。

また、分類の上で権利を無視してしまったのでもういいやって思って、まったく権利をクリアしていないYoutubeの動画を貼り付けておきました。わかりやすさと見栄えのためには必要、しかし権利とは別問題です。

なお、基本的に最初の人に権利があるという、単純明快なようでかなり難しいルールがあり、これを利用するとドクター中松フロッピーディスクの発明者になったりすることができて便利です。


考えかけの項目

  • 再発明: 音楽においてどれが該当するのか謎だった。
  • インスパイア: 成果物を見て判断することが難しい。
  • 例のコピペ: その通りだと思うんですが、制作姿勢とか権利とかの軸がぐちゃぐちゃだなって思うのと、後からなんとでも言いようがある感じだなって思って、考え中。
  • 「実は有名作品のパクリだけど、下手だから別の作品にしか見えない」というジャンル: 吼えろペンで解説されています。買って読みましょう。

余談ですが私は、「このような模倣で作った土台にどのようなオリジナリティある表現をしていくかが...愛が...」みたいな良い話風のことは言いたくないので、この話はここまでにしています。
そういうね、良い話的なことをなるべくしていこうっていう姿勢、日本の結婚式的、Facebook的、島田紳助の感動話番組的な、気持ちの悪さを感じませんか。